足には「反射区」という末梢神経の集中箇所があって内蔵を含めた身体全体と対応しています。
素足の暮らしはこの反射区の刺激に繋がり、対応する臓器の循環や機能改善を促してくれるのです。
とはいえ、素足で外出するわけにはいきませんが、それに近い状態を実現するのが日本の伝統的履物です。締め付けが少なく血流の循環を妨げませんし、外反母趾など指先が変形することなく、土踏まずも発達します。
また、正しく履けば姿勢も変わり、それがまた身体を整えます。 台の真ん中に付いている鼻緒を指で挟むので自然に親指からかかとへの内側重心の立ち姿勢になり、大腰筋などのインナーマッスルの機能を高めるそうです。 重心ポイントが土踏まずと踵の間の内側部分になることで、東洋医学でいう上虚下実(じょうきょかじつ)、つまり上半身が緩まり、下半身が安定している状態になり、猫背や反り腰になりにくい体勢が自然に身に付きます。
日本の履物は、言わば履くだけのエクササイズです。